寺林武洋 2008-2014

 
 

11:00-19:00
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寺林武洋展 2008-2014

2014年3月17日(月) -30日(日)
11:00-19:00 会期中無休

 

いま現在を生きる制作者個人の人間としてのリアリティを基盤とし、他人から見れば何の変哲もない物や事でも、制作者自身にとっては特別な・リアルなものを平面作品として描き、展示します。根底にあるのは、自分が体験したこと・ものを基に、「描きたい、とにかく描きたい」という強い思いです。永遠性や普遍性や客観性の大いなるものを考える前に、今の自分が良いと思うもの、出来る事を地道に描き、突きつめます。そこから何かを感じ取って頂ければ幸いです。             寺林武洋

 

Yoshimi Artsは、「寺林武洋 2008-2014」を開催致します。

寺林武洋は、2011年と2013年にYoshimi Artsで「-LIFE-」「-LIFE II-」と題して、自身が住む広島の古いアパートの何時も自分が生活の為に使用している物をモティーフとして描いてきました。
15世紀にネーデルランドで新しい油彩技法が採用され、17世紀には、レンブラントやフェルメールは宗教画や王侯貴族でない肖像画や何の変哲もない室内の風景を描いています。寺林武洋の絵画は、大きくはそこを起源としており、高橋由一や岸田劉生等を経て現代の日本に生きる作家として、その歴史を引き継ぎ僅かでも更新しようとする芸術家です。
今展で発表する作品群は主に自分の家の中や周囲にあり、普段生活で使用している物を描写しています。現在、作品の制作にあたって写真や映像などのメディアを活用する作家が多いですが、寺林は一貫して対象の前に立って自身の眼を通し作品を描いており、この対象と知覚の媒体である身体とを直接取り結ぶ方法は、画像を通して世界を知覚する現代においては逆説的な行為と言えます。しかしながら、震災が起こり社会と自然や歴史との線引きが変化した今、工学主義的に物を消費する現在の社会において、寺林が描く作品は記号消費と衣食住の境が曖昧になり一種騙し絵的に見えますが、この感覚は、現代社会のリアリティの視点の一つと言えるのではないでしょうか。

今展では、2008年からアートフェア東京で発表した新作を展示致します。是非、今展をご高覧下さいます様お願い申し上げます。

*画像
上 : 「炊飯器」 455x273mm(M8) 油彩 白亜地 パネル 2014
下 : 「箱」 1303x1303mm(S60) 油彩 白亜地 パネル 2013


アーティストページ  寺林武洋 

寺林 武洋 Takehiro Terabayashi
1981 富山県に生まれる
2004 長岡造形大学造形学部視覚デザインコース 卒業
2006 広島市立大学大学院芸術学研究科絵画(油絵)専攻 修了
現在 広島県在住
 
個展
2013 「寺林武洋展 -LIFE II-」  (Yoshimi Arts/大阪)
2011 「寺林武洋展-LIFE-」 (Yoshimi Arts/大阪)
2008 個展 (gallery元町/神奈川)
 
グループ展
東京、名古屋、大阪、広島などで多数出品