西山美なコ / drawings
 
 

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西山美なコ / drawings

2017年1月28日(土)-2月19日(日)
11:00-19:00 2月8日(水)-13日(月)休
January Party | 1月28日(土) 17:00-19:00
Yoshimi Arts


この度、Yoshimi Artsは、西山美なコの個展「西山美なコ/drawings」を開催致します。

西山美なコは、1980年代後半から紙パルプを用いた立体作品を制作し、巨大な「リカちゃんハウス」を思わせる《ザ・ピんくはうす》(1991)や宝塚の書き割り風の作品など、少女文化を前面に出した立体作品で注目を集めました。日本独自のサブカルチャーを媒介とした美術作品を制作し始めた世代の一人です。
その後、1995年に起こった阪神・淡路大震災を経て、砂糖や卵白といったお菓子の材料を用いて作った王冠《Sugar Crown》(1999)やバラなど、儚く壊れやすい作品を制作し始めます。この頃から作品のビジュアルが一変したように見えますが、作品の本質は変わっておらず、女性性、さらには人間の本質を追究する為に様相の広がりを見せていると言えるでしょう。また、これまでに、光への興味から気付いたという色の反射を活かした作品「レフ・ワーク」や、模様やほのかに見えるピンク色を壁に直接描く壁画、そしてカメラを通した作品なども発表し、素材や技法も多岐に渡ってきています。
西山の作品の中心は、やはり「ピンク」で「かわいい」作品です。ピンクに対する考えを下記のように話しています。

“このころの作品*で使っていたピンクは、はっきりと「居心地の悪さ」というのを意識していました。「かわいさ」よりも「典型的」であること、そして「過剰」であることでしょうか。
(中略) 「こっちを見よ」っていうような、捕まえてくるような派手なピンクがあるのに対して、逃げて行くから追いかけたくなるような、そういった消えていくようなピンク。私自身は今こちらがすごく気になる色なんですが......。ほんのりしているからこそ惹かれるんじゃないかなとか、その「惹かれる」ということ事態が一体どういう事なんだろう、とずっと疑問を持ちながら作品をつくってきました。「かわいい」って感じるのはどういう事なんだろうとか。それもたぶん一生のテーマなのかもしれません。
今思っているのは、個人的な好みとかを飛び越えてしまって、生物学的に人間のDNAが、本質的に持っているものなんじゃないかということです。和菓子を愛でたいのは私だけじゃないだろうし、夕焼けに魅せられるのも私だけじゃない、もちろん個人個人の好みっていうものもあるんだけれども、共通の感覚、芯のような部分で人間はきっと繋がっている、それだから共感とか一体感というものがあるように思うんです。つまるところ、そういう人間自身の本質について、知りたいというのが作品を作らせているように思います。”
西山美なコ「西山美なコ/いろいき―壁の向こう側」(神戸芸術工科大学レクチャーシリーズII-4) 2011 新宿書房 p.85-86
*このころの作品:《♡ときめきエリカのテレポンクラブ♡》1992年頃などの作品群

本展では、2000年代前半から最新の作品の中より選んだドローイングを中心に、西山がピンク色に気付き興味を持ち始めた頃である1989年の初期のオブジェ、それとレフ・ワークで展示を構成する予定です。ドローイングはエスキースに近いもので抽象的ですが、西山美なコの思考の発露を垣間見る事が出来るのではないかと考えています。

*画像 | 展覧会イメージ

 


January Party | 1月28日(土) 17:00-19:00
若狭ビルと山登寿ビルの5ギャラリーにて合同パーティーを開催
(参加ギャラリー | Calo Bookshop & Cafe, SAI GALLERY, Yoshimi Arts, The Third Gallery Aya, KOUICHI FINE ARTS)

 



参考画像|《ザ・ピんくはうす》 1991 撮影:大島邦夫 / 《Sugar Crown》1999 撮影:吉成行夫 /京都芸術センター個展展示風景 2点共《Untitled》 2007 / 《新なぎさ号・キュートアップ・作戦》 2013 (瀬戸内国際芸術祭) 撮影:竹腰耕平

 

西山美なコ NISHIYAMA Minako 
1965 兵庫県に生まれる
1989 京都市立芸術大学美術学部油画専攻卒業
1991 京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
1997 Asia Cultural Councilの援助を受けてニューヨークに6ヶ月滞在
2003 Banff Creative Residency/カナダに参加
 
個展
2009 「~いろいき~」 (ガレリア・プント/岡山)
2008 「~いろいき~」 (児玉画廊/東京)
2007 「~いろいき~」 (京都芸術センター/京都)
  「レフ・ペインティング」 (ガレリア・プント/岡山)
2006 「~いろいき~」 (児玉画廊/大阪)
2005 「~いろいき~」 (児玉画廊/東京)
  「あかいへや」 (ガレリア・プント/岡山)
2004 「illuminé」 (児玉画廊/大阪)
  「Pink Vacancy 西山美なコ ライブ・ドローイング」(資生堂ギャラリー/東京)
2003 「百花残る。と、聞きもし、見もし・・・・・・」 (ギャラリーイヴ/東京)
2002 「スイート・ドリーム」 (三菱地所アルティアム/福岡)
  「MINAKO NISHIYAMA」 (ギャラリーシマダ/東京)
2000 「MINAKO NISHIYAMA:destiny of Sugar Crown」 (ギャラリーシマダ/東京)
1999 「MINAKO NISHIYAMA」 (ギャラリーシマダ/東京)
1997 「ピンク♥ピんク♥ぴんク」(西宮大谷記念美術館/兵庫)
1995 「キュレイターズ・アイ95」 (ギャラリーNWハウス/東京)
1994 「MINAKO NISHIYAMA」 (ギャラリー・ギスレーヌ・ユスノー/パリ)
1993 「MINAKO NISHIYAMA」 (ギャラリーシマダ/東京)
1992 「♡ときめきエリカのテレポンクラブ♡」 (フォト・インターフォーム/インターフォーム・コンテン
  ポラリー/大阪)
1991 (ギャラリー16/京都)
1989 (信濃橋ギャラリー/大阪)
1988 (アート・スペース虹/ 京都)
 
グループ展
2016 「stereotypical」 (Gallery PARC/京都)
2015 「Kawaii」 (University for the Creative Arts Farnham/イギリス)
  「On the Exhibition Room」 (CAS/大阪)
  「おおいたトイレンナーレ 2015」 (大分)
2014 「うつろい」 (高松市美術館/香川)
  「余裕満々」 (京都精華大学ギャラリーフロール/京都)
  「六甲ミーツ・アート芸術散歩2014」 (兵庫)
2013 「六甲ミーツ・アート芸術散歩2013」 (兵庫)
  「瀬戸内国際芸術祭2013」 (香川)
  「アートにみる愛のかたち“Love展”」 (森美術館/東京)
2012 「AIR 3331」 (3331 Arts Chiyoda/東京)
2009 「広瀬光治と西山美なコの“ニットカフェ・イン・マイルーム”」 (金沢21世紀美術館/金沢)
  「女性アーティストとその時代」 (資生堂ギャラリー/東京)
2007 「美麗新世界:当代日本視覚文化」 (ロングマーチ/北京、広東美術館/広州)
2006 「LOEWE 160周年記念 "Take me with you"」 (Salon de Baile/マドリッド、他)
  「彫刻の力」 (海岸通ギャラリーCASO/大阪)
  「collection I」 (金沢21世紀美術館/金沢)
2005 「あらわになる色: Pink」 (東京芸術大学陳列館/東京)
  「ignore your perspective」 (児玉画廊/東京)
  「アニメイト。~日韓現代アートに見るアニメ的なもの~」 (福岡アジア美術館/福岡、省谷美術館
  /ソウル)
2004 「OFFICINA ASIA」 (Palazzo dell'Arengoi/リミニ(イタリア))
  「夢みるタカラヅカ展」 (サントリーミュージアム天保山/大阪、東京オペラシティアートギャラリー
  /東京、そごう美術館/横浜)
2003 「party」 (CAP HOUSE/神戸)
2002 「A ★ MUSE ★ LAND 2003 あそベンチャー・ワールド」 (北海道立近代美術館/札幌)
  「ぼくらのヒーロー&ヒロイン展」 (市立小樽美術館/小樽)
2001 「亜細亜散歩 –Cute」 (水戸芸術館現代美術ギャラリー/水戸)
2000 「Let’s Enterain」 (ウォーカー・アートセンター/アメリカ、ポーランド美術館/アメリカ、
  ボンピドゥー・センター/パリ、ウォルフスブルグ美術館/ドイツ、マイアミ美術館/アメリカ)
1999 「アート・スイート・ホーム」 (広島市現代美術館/広島)
1998 「マンガの時代」 (東京都現代美術館/東京)
1997 「デ・ジェンダリズム・回帰する身体」 (世田谷美術館/東京)
1992 「水戸アニュアル '92 “ 大きな日記/小さな物語」 (水戸芸術館現代美術ギャラリー/水戸)
 
コレクション
金沢21世紀美術館、高松市美術館